船の世界で起きている事
鐵人ブログ、3270日目です。
今年に入ってから「船の運賃」が大幅に上がったのをご存知でしょうか?その理由が「使われる燃料が変わった」ため。どういうことか少し説明させていただきますね。現在世界中にある船のほとんどは「ディーゼルエンジン」で動いているのですが、このエンジンを動かすために使われている燃料が「C重油」と呼ばれるものになります。「ディーゼル+重油」という組み合わせから出る排気ガスがどのようなものになるのかは、ここ数日のブログでお伝えしてきたのでご承知いただけるかと。
そのような中、地球全体の大気環境を改善するため『国際海事機関(IMO)では2020年から船舶用燃料油中の硫黄分濃度を「3.5%以下」から「0.5%以下」に大幅に削減すること』を決定しました。この硫黄分濃度の数値を実現させていくためには、現状の船舶に積まれているディーゼルエンジンに高価な「触媒装置」をつけるか、これまで船の燃料として使われていた安価で硫黄分の多い「C重油」ではなく、高価で硫黄分の少ない「A重油」に変えていかなければならなくなったのです。
この船舶の事例から分かるのは「ディーゼルエンジンに厳しい目が向けられている」ということ。地球環境保護に向けて「世界」が大きく動き出したということなのですね。では今後の船舶業界はどのような方向に進んでいくのでしょうか?続きは明日のブログでお伝えさせていただきます。